複業という新しい働き方で地方創生に関わる!
「人生色々、人の色々な生き方」にご登場いただく方は、複業の社会実装をミッションとして掲げる株式会社Another worksで複業家として活動する岩本英佑さんです。岩本さんは人材大手マイナビに新卒で入社後、スタートアップベンチャーのHRBrainへ転職。その後、起業を志してフリーランスの道へ。複業を通した地方創生に関心があり、活動していたところ今の会社(Another works)と出会い、社長の考えや目指す未来に意気投合。今年から正社員としても働いています。
岩本英佑
1993年2月17日生まれ 福岡大学経済学部卒業。
2015年4月に株式会社マイナビ入社。人材紹介事業部へ配属。月間MVP、全社表彰多数受賞。当時事業部最年少でマネージャーに就任。27歳でスタートアップベンチャー株式会社HRBrainに転職。新規事業責任者など2年弱の経験を経てフリーランスの道へ。現在は株式会社Another worksの経営企画室に在籍をする。
複業されているとお聞きしたのですが。複業という言葉自体が珍しいのですが、そういう生き方している人って結構いるのですか。
複業している人は意外といるなっていう印象です。元々自分の周りにはそういう人はあまりいなかったんですが、サラーリマン2社を経てフリーランスの世界へ飛び込んだんです。そこで色々な方たちと関わっていくなかで複業という働き方に出会いました。そういう働き方をしている人というのは結構いるんだなということをそこで知りました。
福岡じゃそういう醍醐味を味わえない。
人にもよると思いますが、現状の自分は選択肢としてはまだどうかなという感じです。一方で大手からフルリモートができるスタートアップなどに転職をしてる人は多く見かけます。
東京で軍資金を貯めて、その後、福岡に帰っていくみたいな人も増えてはきている印象です。
スタートアップへ進む人は多いんですか。
そうですね。いままでの同僚でも何人かいます。
HRBrainに在籍をしていた頃の話ですが、大手から転職をしてくるメンバーは結構多かったです。スタートアップを一度経験をすると、次のキャリアはスタートアップや独立を選択するケースが多いかもしれません。
福岡で起業とか、フリーランスでやっている人もいるわけですね。
スタートアップ界隈でのイメージですが、福岡は特に住む場所としては人気なので、フリーランスになって、福岡に帰っていく人とかも結構いたりします。そもそも独立したい、法人を作りたいので、福岡で考えてますみたいな人が多いと思います。
東京でネットワーク作って、福岡に戻ってもそのネットワークは繋がっているんですか。
そうですね。
福岡で、いちから構築だとしんどいですよね。
イメージとしてはある程度、人的資産じゃないですけど人との繋がりを作って、ある程度経験して資産を築いた上で、結婚して、家族の優先比率が上がってきたタイミングで福岡に移住されるという人が多いかもしれないです。
複業家になった経緯をもう少し聞かせください。
元々前提での話なんですけど、直近まではフリーランスして働いていたって話したじゃないですか。
フリーランスを選んだ理由が、30代で独立をしたいなと思っていたので、どういうテーマで事業をするのか、テーマ探しを一つ目的としながら模索していました。自分がやりたい仕事をとりあえずやってみる、挑戦したことがない仕事に自分の強みを尖らしてお金を稼ぐというのはサラリーマンだったら制約があって色々と難しいじゃないですか。好奇心からそこの経験をちょっとしたかったなってところを含めて始めたという感じです。
その頃に今の会社に出会って取り扱っていたテーマが複業なんです。複業というのは、複数の複って書いて複業というのですが、いわゆる一般的な概念にある副業はサイドビジネス的にお金を稼ぐみたいなイメージが強いですよね。
今のトレンドになりつつあるのが、金銭報酬以外にも、例えば感情報酬って言われるような、働いて貢献したみたいな感情報酬だったり、スキル報酬って言われるような、この仕事にチャレンジしたいけど、本業の実務経験がないから転職ができない。そこの経験を積みに行くために複業するみたいなところが今の若い人たちのスタンダードになってきています。自分自身がそのような事をテーマにしながら、何か事業したいなって考えていたのがキッカケです。
そこでAnother Worksに出会った
そういう方向で考えていた時に、自分が取り組んでいたビジネスで地方のお客さんをフリーランスやりながら支援している人と多く出会いました。
評価制度の設計や採用もお手伝いをしたりしていたんですが、東京の友人とか一緒に働いてるメンバーで、優秀なメンバーがいて。このメンバーたちと困っている地方や地方企業の社長さんたちをうまく繋げられないかってずっと考えていたんです。
シェアリングみたいな感じで、都内にいる人材と地方の企業が今の仕組みじゃなくて新しい仕組みの中で繋がれるような、何か新しい世界を作れたらいいなと思っていた時に出会ったのが「Another works」という会社なんです。
Another worksのが事業ですが、例えば地方自治体との取り組みで言うと全国で100の自治体に導入されているサービスになっていて、その自治体は60,000人が登録をする複業のプラットフォームから人を直接採用をすることができます。
地方自治体だと、公務員さんしか基本は働いていないと思うのですが、最近だとふるさと納税の税収をどう使うかとか、地元のプロモーションをどうしていくかとか、マーケティングだったり、ファイナンス戦略みたいなところ課題が山積で圧倒的に人が足りない(笑)、そこを民間企業で働いているプロの人材にちょっとお手伝いしてもらいたいというニーズが結構あるんです。
このような事例はまだほんの一握りで、Another worksが関わっていける余地は多岐に渡ると思います。複業をテーマに事業展開をしようとしているこの会社で一緒にさせてもらえるとおもしろい経験ができるなと思いました。結構ワクワクしているんですよ。
偶然な出会いですね。
そうです。フリーランスで活動している時に、私自身も山口県出身ということもあり地方が抱える課題についてはなんとかしたいなという思いがありました。
この周辺で仕事をしているタイミングで、Another worksという会社があることを知り、複業を通して地方の関係人口を増やし、地方の課題解決をしている。それがきっかけで地方に移住している方もでてきている。こんなアプローチをしている会社もあるんだなということがはじまりでした。
Another Worksとはどういう会社ですか。
「複業クラウド」という6万人が登録する複業のプラットフォームを開発・提供している会社です。イメージでいうと複業版ビズリーチに近いかもしれません。
ユニークなのは民間企業以外にも自治体やスポーツチーム、学校などが利用しているところですね。今は1000件以上、導入されています。
代表はパソナで顧問紹介に携わり、ビズリーチの新規事業立ち上げを経て、アナザーワークスを2019年に設立しました。僕と同い年です。
意気投合した。
代表や役員、働いている知人から事業のことや組織のことを聞かせてもらっているうちに、僕が目指したい方向性と会社が求めているポジションだったり、事業課題みたいなところにマッチしていたので、私の方からできればご一緒できないですか?という話をしてこういう形になりました。
ヒリヒリした出会いですね。(笑)
僕自身フリーランスと言いながらさっき言ったように複業に近いというか、5つぐらいの同時並行的に仕事をしていました。採用領域であったり、評価の領域であったり、組織開発、人事周りを経験した中で一つずつ色々な仕事に携わっていきながら、コーチングの事業を立ち上げたり、小学生向けのシェアスクールの運営のお手伝いをさせてもらったり、教育関係者とかの事業も入らせてもらったり。色んな仕事をして、この働き方はいいなと思ったんです。
フリーランスの働き方じゃなくて、いろんな仕事に携わって自分のやりたい解像度を上げることは、キャリアにおいて大事だと思ってこの生き方に手応えを感じたんです。そこを目指しているのが「Another Works」で複業の社会実装を実現したいっていうまさに自分が思い描いていた会社との出会いでした。そうヒリヒリした出会いでした。(笑)
Another Worksの事業内容がユニークですね。
確かにユニークです。代表の大林は大分県出身です。(東京の大学を卒業)創業の原体験が私と結構似ています。元々地元で一緒にいたメンバーといつか一緒に働きたいね、みたいな話をしていたらしいです。いざ社会人になった時に、みんな東京に出てくるのかと思いきや出てこない。出てこない理由を聞いたら、地元の居心地がいいとか、家業を継がないといけないとか、色々なしがらみで出ていきたくても、出ていけない人がすごく多いみたいな話です。
彼(大林)としては、また仲間と一緒に働けるような仕組みを作れないかなという原体験がいまの事業の着想だったようです。
年収イメージはどうでしょう。実際いくつもやらないと食っていけないですか。
そんなことないですよ。
同世代と比べたら。もらっている方だとは思います。
今、おいくつですか?
ちょうど30歳になったばかりです。
3年とか5年後、複業家としての見通しはどうですか。
そうですね。最初の会社でサラリーマン時代に稼げたので、何かあってもある程度は稼げるだろうなっていうのは経験値として思っていました。
あまり先を見過ぎても、肩身が狭くなるので、正直、将来どうなるかなんて分からないのですよ。今どうありたいか、いつどうなっても対応できるように、その時々で自分が頑張るしかないとい気持ちを持っていますね。学生の頃は本当にハードワークというか、ほぼ寝てなかったです。あの頃は。ベンチャー起業論の活動ばかり(笑)夜はアルバイト、日中は授業でやつれていましたよね。学生の頃が一番最シンドかったと思います。
生活も充実している。
今はそういう仕事が充実しているので、それもあるかもしれないですね。
仕事の価値観みたいなところを聞かせてください。
携わる会社や事業に心から共感できるどうかみたいなところは結構重視していました。
あとは、自分を必要としてくれている環境に身を置きたいというのがあります。
自分を必要としてる環境、つまり何を自分に期待されているのかを考える時に、事業の側面と組織の側面と二つあると思うんです。
今の事業課題でここが困っている。この課題解決には自分の強み経験が活かせる。もう一つは組織の課題。組織もフェーズごとにぶつかる壁は違うので、そこを乗り越えてきた経験値が活かせるかどうか。切り分けて考えて自分の価値を出せるかどうか。そのあたりをかなり重視をしたかもしれないです。
今までを振り返ってどのような働きか方スタイル、環境が合っていると思いますか。
組織の中の1人のメンバーとしての存在か、あなたがいないとチームは回らないという存在か、という環境では後者に方にやりがいを感じます。君だからこの仕事を任せたい、この事業を任せたい、ハイプレッシャーだけど、カオスで面白いみたいなところを経験してきて自分にはそのような環境が合っているし好きだったので、その仕事観で選んで入社したとう感じですね。
ハイプレッシャーが嫌だっていう人も中にはいると思うんですよね。中には与えられた数字をひたすら追うみたいな人が好きな人もいたり。それはそれとしてそれぞれの生き方、考え方ですから、自分にあったスタイルがあっていいと思います。
自分はメンタルが強いかというとそんなに強いわけじゃないかもしれないですけど、しなやかさというか、その辺は経験のなかでモノの捉え方を含めて培った部分かもしれないです。
ここで質問は、新卒で入社した大手HR時代からスタートアップベンチャーへの転職についてお聞きしました。
新卒で入社した会社についてお聞きします。同期入社は何人いたんですか。
500人いました。
そんなに。ライバルが多かったんですね。
そうですね、ありがたいことに社内表彰は何度もいただくことあって、その中でも全社月間MVPというグループ何千人の社員がいる中で数人がもらえる賞をいただけたことがありました。成績も上位数%によく入っていました。そういった意味では同期では上の方にいる感覚はありましたね。当時のマイナビは評価指標での営業要素が強い会社だったので、若手で営業成績は良いメンバーは優秀社員という見られ方をしていましたから。
一方で僕の同期に財務とか、M&Aをやっているすごく優秀なメンバーがいたわけです。
こういうメンバーって表彰とかだとあまりフューチャーされないんですけど、僕が財務とかM &Aが出来るかというと出来ないわけです。そういう事を辞めてから思うようになりました。営業だと勿論、誰にも負けなくて誰よりも実績を出した筈なんですけど、管理部門の役割に入ったメンバーはどうだったんだろうって。今はそういう見方をしています。
そういう部門って日は当たらないけど着実に力つけていきますよね。
そうだと思います。結局転職をしたりとかして、スタートアップの財務やっていたりとか、メガベンチャーとかにいって経営課題に関わる結構重要なミッションをやっているメンバーもいます。それは確かなキャリアを積み上げてはいると思います。営業は3年5年、瞬間風速的には僕らの方が陽が当たったかもしれないけど、長い目でみると彼らは素晴らしい能力やポテンシャルをもっていました。
人的資本をどこに置くか。会社それそれぞれですね。
そうです、そうです。そこは本当それぞれというか、その会社の事業や組織戦略によって評価指標は変わると思います。最初の会社は人を増やせば増やすだけ事業が伸びた会社だったので、当然そのような評価指標にしているっていうことだと思います。
例えばサイバーエージェントとかリクルートとかってどっちかっていうと営業も強いですけど、新しい事業を作るというか、世の中にないもの、生み出していくみたいな文化が強い会社だと思います。優秀な社員は多分そのような事業開発の部署とかに抜擢をしていく社風です。
それは最初会社にはなく、本当に優秀な人材は営業組織に配置をして、事業は社内で生み出すというよりは買っていくっていう戦略だったのでそこは会社それぞれかなと思います。
2社目のスタートアップではどうでした。ベンチャーだから色々と経験してきたと思いますが。
大手からスタートアップだったので、最初は少しギャップはありましたね。事業を早く伸ばしていきながらも、組織も大きくしていかないといけない。どっちかがよくてもダメ。そのようなフェーズを色々と経験させてもらえました。
スタートアップということもあり、マーケティングやプロダクト開発、採用に資金投下して事業を伸ばしていくという感じですね。
イメージでいうと、事業が前輪で組織が後輪だとします。前輪は進んでいるけど、後輪がついてこれなくて事業成長というカーブを曲がりきれずに交通事故を起こしてしまうというリスクを常にスタートアップは抱えています。スタートアップの宿命といえばそうなんでしょうけど。こういう部分は当然あるということを前提で入らないと面食らうでしょね。未完の組織に戸惑う反面それ以上の経験を積めたというところではこの会社での経験が今生きていることは良かったと思います。
例えば人に対する期待値とそれに応えようとする意気込みです。
事業を伸ばしていく上で、そういうフェーズにいる人って、強みを尖らして、自分じゃないとできない仕事みたいなところをちゃんと要求して、そこに対して成果を出しているっていう人たちが多かったですね。
最初の会社では営業組織の中の一つの歯車としてやっていたわけですが、スタートアップは、ここで成果をださないと会社に価値提供はできないわけで、そのあたりを経験したことは自分の財産です。
2社目にはどれくらいたんですか。その中でどれ位のポジションまでいったんですか。
2年ちょっと在籍をしました。2年以上の経験ができたと思います。
最終的に新規事業の責任者をやらせてもらう機会もいただけました。
IPOをもちろん見据える会社なので、いくつか主力となるような事業を作らなきゃいけないってなってきたときにそこの事業をちょっと新しくやってくれというところとで、開発以外を全部やるっていう環境でした。
ちなみに現在の収入はおいくらぐらいですか。
いくつか複業があるのでボラはありますが、800〜1000万ぐらいだと思います。
結構稼いでる。
同年代の人には比べるとですね。
年収を下げて経験を取りにいったとありますが、そこところのお話を聞かせてください。
1社を転職する時に年収を下げたんですよ。落としたのは意図的で経験を取りにいきました。レバレッジを効かせたいという思いで。瞬間的には落ちるけども、ゆくゆく上げたいなというイメージで。マイナビにこれからいる3年より、年収を落としてあげに行く3年のほうが最終的には上がるんじゃないかと思ったんです。当時27歳でマネージャーとしてもらえる年収が600〜750万ぐらいでした。人にもよると思いますが次の会社ではこれより下でした。在籍をしていた期間に1社目の年収には戻せなかったんですけど、1社目を経験して2社目ではIT/SaaS、人事評価、組織開発、事業開発という新しいスキルが自分に加わったんで次のフリーランスの選択肢をした時に27歳だった当時年収を大きく上回る事が出来ました。少し遠回りしましたが。戦略的にやるのは大事と思いながらも、どうせすぐ上がるとだろうなと楽観視いたのですが、なかなか上がらないものだというのは経験しましたね。一段と落とすとやっぱある程度戦略的にやらないと上げるのも大変だなとシンプルに思いました。
一旦収入を意図に落としたところを、もう少し詳しく聞かせてくれます。
多分自分のスキルにハッシュタグ付けをする考えだと思うんですけど、いわゆるマイナビにいた時って、自分が持っているスキルと経験って、法人営業、中途採用、マネジメント。この3つの経験があったんですよ。で残り3年いたとしても30歳になって、そこから先はマネジメントの人数が増えるか、増えないかとですよね。3人いたチームが10人になるとか、部長になって50人なるとかそういう話だと思うんです。
でも経験を掛け算して、ひとつ新しい掛け算のタグを持ってきた方が自分の希少性を高められると思ったのです。希少性という意味では今IT人材が足りていないので、ITという経験を付け足そうと思いました。
もう一つは人事領域の部分です。マイナビでは中途採用のスキルしかありませんでした。そう考えた時に、採用以外の人事領域に何があるかといえば、人事評価であったり、広義でいうと組織開発や労務であったり。ITと人事の領域の経験を広げたいという思いから転職をしたという感じですね。当時は活かせるスキルが法人営業しかなかったので勿論落ちるわけです。落ちるんですけど2年ちょっとやってきた中で、新しい経験も加わたのでトータル的な掛け算として年収が上がったという結果だったと思います。もちろん新しいこと経験したり身につけたりするのは、きついですが。
ITスキルはどのように上げてきたんですか。
スキルでいうと、会社の情報システム部の方と共通言語で会話ができる事が大事だと思います。情報システム部の人が日常的にどのような業務をしているのか、その人が抱えている課題をお手伝いをするためには、どういう知識経験として必要なのかを意識しながら、業務知識をインプットしていきました。人事業務システムを新しく導入をして、人事や情シスの方と一緒に走りながら支援するということ経験することができました。
そのような経験、スキルを身に着けたこともあり、バックオフィス業務のシステム化したいという際のそこの壁打ちとか、そこの支援相談とかが結構入るようになったんです。給与システムがこれだったらこの労務システムを使った方がいいですよ、会計ソフトこれ使った方がいいですとか。
この辺りの会話が世の中できる人はあまりいないみたいです。ITのことはわかるけど、人事の人のことは分からない。人事のことは分かるけど、ITのことは分からない。どっちもできるということを私を出せたのかなと思っています。
IT系の人材ってすごい争奪戦なってきてないですか。直接の技術者じゃなくても岩本さんみたいなスタンスでやれる人は少ないんですか?
そうですね。意外と少ないかもしれません。今、お客さんに提供する側の話をしたんですけど、もうひとつはエンジニアと一緒に働く経験をしたんですね。
サービスシステムをエンジニアと一緒に作るっていうプロジェクトマネジャー的な経験もできたので、このような経験のある人は、あまり世の中にいないみたいですね。
まさにコンサルティングですね。
コンサルに近いかもしれないですね。大きいコンサルファームとかどでかい課題を扱いますけど、中小規模で同じ目線感で会話できるのは希少価値かもしれないです。
ご自身の今後の成長イメージは?
自分で事業を立てて運営したという経験もあるので、ポジションとか役割、役職とかのこだわりはそんなにないんですよ。
ただ、経営に関わってみたい思いはあるので、経営と近い部分で携われるようなキャリアは描いています。独立をしたいという気持は常々持っていますので、そこに必要な素養は何だろう、経験を積むって何だろうと考えたていますので、そこがキャリアパス繋がってくるんだろうと思います。
就活・転職者へのアドバイス、ヒントになるようなことをお聞かせいただければ。
リクルートがよく使うWill Can Mustというフレームがあるじゃないですか。あれをちょっとお借りして話すのであれば若いほどWillを大事にする学生って多いと思うんですよ。これをやりたいとか、それって正直、本当にそうなのかと疑問に思うことがあります。もちろんwillがあることは素晴らしいことだと思いますが、年々変わっていくもんだし、これってすぐに分かるわけがないんですよね。その仕事をいきなりできるかっていうと多分できないと思うんです。少し強い言い方になりますが。なのでWillの解像度が低いのであれば、Must、Canの円の部分を広げていけば必然とWillと重なる部分も増えてくる、まずは求められている事、要求されたている事、必要とされている事を、がむしゃらにやって成果を出すことが大事じゃないかと思います。先々こんな仕事をやりたいと思って、行動が狭まる子とかいますが、先のことなんて分からないし変わるっていくものではないでしょうか。
クランボルツの夢のあきらめ方の世界ですね。
だと思いますね。やってみないとわかんないですよね。好きなことないですって言う人いると思うんですけど、それはやった事ないから、ないに決まっているわけです。興味を育てて好きになるというか。結局この興味が好きになって、それが自分の得意に繋がって、そこから仕事が生まれてくる、みたいな順番ですね。僕も最初採用を選んだのは、菊本さんとか色々人材関係の方のお話を聞いて、そういう仕事があるんだ。人材業界の仕事があるみたいなところから、何となく興味を
持って、人材業界に入って、採用という仕事をやってみて、こういうことに困ってる人がいるところで解像度が上がってきて、じゃあそれを仕事にしていこうと変わっていたんです。
人材系は面白い?
だと思いますね。うん。困ってない会社はない。
あと時代もあって結構、経営者もわりと人事課題には向き合うようになってきているのかなと、まだまだ評価制度とか全然分かんない経営者いくらでもいますけど、昔よりはちょっと変わってきているんじゃないかなとは思います。
外圧で押されている。
そうですね。外圧というかやらないといけない。雇用される側の従業員様の力が強くなっているのでやらないといけない的な。まだやっている会社はほんの一握りですが、そこはそういう会社としての基盤を整えていこうとしていて面白いと思います。
これから成長しいく可能性の会社はホームページの社長のコメント見たらよくわかるって言われていますね。
本当そうだと思います。ビズリーチとかからスカウトくるじゃないですか。あのスカウト文とかを採用が強い会社って社長が本当に書いているんです。朝の時間1時間とってスカウトメールの文面を応募者一人ひとりのレジメを見ながら送っているんですね。そこまでやっている会社は強いです。逆に採れないと嘆いている企業もありますが、そもそもそが採用に対する取り組み方の姿勢が違うと思います。一次面接からよく社長出てきたりします。本当にコミットしている会社いうのはそういうことだと思います。自分は本当に働きたいなと思う会社そういう会社ですね。
今の会社もそうだったんですか。
今は社長カジュアル面談みたいな感じで行ってちょっと話しましょうよってフラットと会社を訪ねたら、社長が出てくるみたいで。そこで僕の思いも話して、社長の考えや困っていることを聞いてみたいな感じだったので、採用にコミットしている会社だなと思いました。
あとは話の流れでちょっと補足させてもらうと、
自分は転職活動であまり苦労した経験がなくてこのところを参考になればということでお話ししたいと思います。
履歴書とか面接テクニックとかそういう話ではなく、いつでも声をかけられるように自分の人脈や繋がりを作っておくとか、今この人は何をやっていんだみたいな事を常に発信をする事が大事だと思います。
転職をしたいとか、フィールドを変えたいと思った時に、声をかけてもらえたりするベース作っておいたほうがいいですね。人的資産を長期的に作っておいた方がいいということだと思うんですけど。20代のうちに作っておけば、30歳のタイミングで自分のやりたい方向に人の繋がりで向かっていきやすくなるというのは、自分の経験からもお伝えができると思います。面接のテクニック以上に大切です。
人的な交流のところで何かありますか。
同じ共通項や価値観を持った人との繋がりは割りと太い繋がりなりやすいっていうのは絶対あると思います。少し気になる人がいれば、2人でお話しませんかみたいに誘って昼ごはんに行ったりします。1対1で話をする機会とか別途お時間くださいと伝えてお時間いただいたりもします。そのためにも自分の興味あることやどういう方向に向いたいのかは常に発信していたいですね。
また会いたくなる人っています。いるとしたらどういう人ですか。
僕自身の価値観の話ですが、話に血が通っている人はすごく興味があります。そういう方のお話は人生を豊かにするためには仕事の充実さが大事という考えを持たれています。
仕事には嬉しいことや楽しいこと以外にもつらいこと、きついこともあったり。それも含めて仕事とやりがいだと思っている方はその裏にある人生も大事にされていて大変魅力的です。そういう方とは積極的に関わっていたいですね。
あとは興味の範囲や関心のジャンルが同じ人です。僕は自然や地方創生、あと人事領域に
興味を持たれている方とかは自然と話が盛り上がってしまいます。あとベクトルが自分じゃなくて外側に向いている人も良いですね。自分自身が満たされるのも大事だけど、ギブをしている方には自然と人が集まってきます。
毎回会っていると段々その人の器が分かる。
何か特別強い現体験があるわけじゃないんですけどやっぱり1人1人の繋がりというか、対話を通じてその人の価値観を知った上でコミュニケーション取るというのは、ベンチャー起業論のときからずっと意識はしています。
その延長線それがビジネスに変わっただけという感覚ですね。本当ありがたい事に色々な経営者の方とお会いできていたので、器が広い方はなんで器が広いんだみたいな多様な価値観を受け入れて、そこを踏まえた上で自身の価値観を持たれている方が器が広い方なんだなと、そういう方とそういう過程で強い繋がりになっていたような感じがします。
一方でそれが大事だよとか、こうした方がいいよとすごくおっしゃる方も中にはいらっしゃるんですけど、価値観の押し売り的な、それが強すぎると僕は何か合わないなという感じです。
上に立ちたいと言うか、マウントをとりたい人っているじゃないですか。そういう勝ち負けの世界じゃないので、競争していくっていう関係の時に東京は結構そういう方がいらっしゃってつらい時期もあったんですけど。なんでこの人は毎回上からマウントとってくるのかなと。ちょっと頑張って繋がろうと思った時期もあったんですけど、もたなくて離れていきましたね。
地方創生がらみの話を聞かせてもいらえますか。
今のAnotherworksでの話ですがスポーツチームの導入が進んできていて、この前サガン鳥栖さんに「複業クラウド」を導入してもらいました。サガン鳥栖さんはクラブチームの経営課題解決に複業人材を活用したいということでした。九州だと北九州市や大牟田市にも導入をしていただいています。
会社では結構インターン生も活躍をしています。
インターン生で対応できるのですか。
とても優秀なメンバーが多いです。
有名な大学からきてもらっていたりとみんな活躍しています。大事な商談や交渉などにも入ってもらっています。
複業や地方創生といったような狭いテーマで仕事をしてもらっているので、実社会の経験と比べた時に少し経験としては何か狭くなる、ただそこって結構希少性高いのでどう捉えるかはその人次第だと思います。なので、経営陣側がコア業務をちゃんと創出してカタチを作ってどんどんインターン生に渡しいくリクルートと同じですよね。
最後はこれから社会人になる人とかへメッセージでお願いします。
そうですね。数年先のことを見据えて何かやるというのは、あまりやらない方がいいのかと思います。変になんですかねと決めすぎないこと。
先のことはあんまりわかんないんで考えすぎないことが大事です。ただその中でもちゃんと自分の向かうべき方向性みたいなコンパスは自分の中にあった方がいいとは思いなす。何となくこういう方向性に向かいたいなみたいな。
それができないんだったら、こんな方向性に行きたくないでもいいと思います。
逆説的考えてこういう人になりたいくないみたいな、こういう方向性には行きたくないから今これをやっているでもいいと思います。
先を決め過ぎないっていうか逆算して考えすぎないことですかね。こういうことは大事だと思います。経験していく中で自分の好きなものとか、強味が分かってくる。そうすると仕事の価値観という中で自分の強みと、自分の興味があること、自分が迎えたい方向性、価値観というwill can mustが固まってくると思います。
本日はありがとうございました。